本を読んだ

ニューヨークへ行ってきた。行きは飛行機、帰りは夜行列車。列車内では、ロックフェラー・センター紀伊国屋で買った本を読む。まずは
isbn:4062755882:detail
清水義範の文に西原理恵子の漫画を添えた軽い本だが、最初の章は谷崎潤一郎パスティーシュから始まる。「文明の自己紹介(歴史の話)」という標題の章で、日本で教える世界史は西洋史と中国史に偏りすぎているという話をしている。そしてたまたまもう一冊買っていたのが
isbn:4122024137:detail
ここでは谷崎は日本と中国・西洋の対比ばかりしているのだから可笑しい。


うちに帰ってネットを見たら、西原の元夫*1鴨志田穣氏が亡くなったというニュースがあった。20日の午前5時ということは、私の列車がペンステーションを出た頃だ。上の本の元になった連載の時点では離婚前の別居中だったようだが、清水には「墓の話」の章で、「私の見るところ、あの二人は波長のあったいい夫婦で、偕老同穴という言葉がよく似合うと思う」と書かれている。

鴨志田氏の絶筆となったらしいhttp://homepage2.nifty.com/jyurousya/での連載小説*2は、西原との出会いをつづったもの*3。癌の最末期に、渾身の力でこれを書いて、そして力尽きたのか。

*1:婚姻届は出さないものの、復縁していたとのこと。http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/fu/news/20070321k0000m060129000c.html

*2:直リンクできないようだ。リンク先から「鴨志田穣『旅のつづき』」をクリック。

*3:id:deadman2さんの[id:deadman2:20070320:kamoshidayutaka]より