『鉄道の文学紀行』佐藤喜一

鉄道の文学紀行 (中公新書)

鉄道の文学紀行 (中公新書)

楽天ポイント祭り(笑)で手に入れた、あぶく楽天ポイントで買った本。今日届いたばかりでまだパラパラとしか読んでいないのだが、面白い指摘があった。私とこの著者が知らなかっただけで、一部ではよく知られた話なのかも知れないが、宮脇俊三氏の「米坂線109列車」*1についての話。
【以下ちょっとネタばれ注意】
宮脇氏が「時刻表を信じればこれしかない」とまで書いている「赤湯発11時02分、今泉着11時30分」という列車が、当の時刻表に載っていないというのだ。『時刻表昭和史』のほうには掲載されていない長井線の時刻表画像がこちらには掲載されていて、赤湯発9時49分の3レの次が13時14分の5レ。直接的には書かれていないが、要するに、宮脇俊三はあの名作を書くにあたって、肝心の時刻表を読み間違ったのではないかという指摘だ(もっと穿った見方もできるが…)。ちょっと気になる話ではある。

それにしても、このことに本当に今まで誰も気づかなかったのだとすれば、それはさらに不思議な話なのだが。

*1:『時刻表昭和史』ISBN:4041598087