アタシ、もうナポレオンしちゃおうかな

from id:another:20080220:1203521016 のコメント欄。「Napoleon」を動詞として使ってはいけませんか? という話。

英語の単語として、-onという語尾では動詞にはなれないかといえば、そんなことはない。動詞は必ずウ段で終わる日本語などとは違って、英語はどんな形の単語でも動詞にしようと思えばできるのが特徴のようで、-onで終わる動詞もsummonとかabandonとかいった例がある。ただ、-onが「外来語っぽい」とはいえるかもしれない。そして外来語は普通は名詞だ、という点では確かに動詞っぽくないともいえる。

例えばGoogleGoogleじゃなくてNapoleonという名前で、今と同じぐらいの成功を収めた世界を想像してみる。ウェブ検索といえばNapoleonNapoleonといえばウェブ検索、という世界だ。その世界のアメリカ人はやっぱり、「ウェブを検索する」という時に「to napoleon」と言っているんじゃないだろうか。Napoleonが動詞になるとすればそういう世界だろう。

一方のわれわれの世界では、Napoleonといえば睡眠時間を削ることだか、世界征服に失敗することだか、懐に手を突っ込むことだか、日本でマジシャンになることだか分からない。意味が通じなければ言葉としては使い物にならないわけで、「Napoleon」を動詞として使ってはいけませんか?といわれたら、使ってもいいけど意味は通じないよ、と答えるほかないかと思う。


そういえば、英語で Waterloo といえば、ナポレオン軍が敗北した「ワーテルローの戦い」から、「大敗」という意味なのだそうだ。裏を返せば敵方(イギリスなど)は勝利したんだけど、それはどうでもいいらしい。さすがナポレオンだ。