故障でもないのに「故障」と表示する踏切

昨日の朝大森でおきた踏切事故。その前に起きた人身事故や何やらでダイヤが乱れ、閉まりっぱなしになっていた踏切に業を煮やしたお年寄りが踏切を突破しようとして*1渡りきれずに列車に撥ねられた、という事故のようだが、もうひとつ、踏切の表示がまずかったのではないかということが言われている。

踏切が30分間閉まりっぱなしになると、「こしょう」と表示されるという、それを勘違いしたのではないかというのだ。
踏切に「故障」とあれば、私なら「故障なので遮断竿が上がっていても列車が来るかも知れません!」という警告的な意味に取ると思うし、そもそも踏切の表示に警告以外の意味があるとは思えないのだが、実際は「この踏切はたぶん故障なので、当分開きませんので別の道へ迂回してください」ぐらいの意味合いだったということのようだ。

その「こしょう」表示とはどんなものか、私もほとんど見たことはないのだが、一例として、こんなのだ*2。これは「故障」だが。

http://d.hatena.ne.jp/images/diary/c/caramelly/2003-09-27.jpg

もちろん「列車が来ない」なんてことは一言も言っていないし、今回の事故の原因と呼ぶのには抵抗があるが、誤解を招くという点ではあまりにお馬鹿な機能といってよいかと思う。ユーザの視点に立たない視野狭窄なエンジニアが、などと批判するのは嫌いだが、たぶんそういうことだ。必要ない機能だと思うが、どうしても必要なら、代案としては「迂回せよ」ぐらいか。

*1:おそらく他の人がそうしているのを見てやったのだろうが、複々線の踏切を走って渡るというのは、若者ならともかく、年寄りには相当な無茶だろう。

*2:一昨年の中央線線路切り替えのときに見られたもの。ちなみにこの記事はほぼこの写真を載せるためだけに書いている。