尼崎脱線事故

今日午前9時18分頃、福知山線尼崎−塚口間の曲線で、宝塚発同志社前行き上り快速列車5418M(207系7両編成)が脱線、沿線のビルに衝突するという事故が発生した。快速列車なので猪名寺塚口は通過で、前の停車駅は伊丹だが、伊丹でオーバーランをしたせいで生じた遅れを取り戻すべくいつになく速度を上げて運転していたという報道がされている。現時点で死者数は54名。鶴見事故以来の大事故となった。その他詳しいことは今後判明していくだろうから省略。あとは雑感。


死者数が1人であれ54人であれ、亡くなった方や遺族にとってその理不尽な死の重みは変わらないわけで、あまり数をどうこういうのは意味がないと思うのだが、それにしても、かくも容易に多くの命が失われるというのはやりきれない。
なんと脆いんだろう。脱線しただけなのに、なんだこの被害は。



列車に乗っている間、我々は命を鉄輪のわずかなフランジに預けているわけだ。20世紀前半までならそれで許されたんだろうが、21世紀の輸送装置として、こんな不安定なものを使い続けてもいいんだろうか。いや、もちろん、今はまだ、鉄道は統計上はほかのどんな交通機関より安全なはずだ。しかし我々のこの文明、まだまだ進歩の余地があるのだろうと思う。