平成十六年度鉄道要覧

ISBN:4885481058
id:kusamachi:20041012#1097525934さんのところで見て、慌てて買ってきた。確かに「新大阪〜福島 4.7km」というのが突然登場している。まあ普通の乗り鉄ならこの区間は定期列車もあることだし乗車対象にしていると思うので、ここに載ったからさあ乗りに行かなくちゃ、という人はいないとは思うが。しかしこれ、貨物の2種区間として計上されている「吹田〜福島」じゃなくてあくまで「新大阪〜福島」なんだな。あのへんは配線自体がわけがわからないのだが、書類の上でもややこしさが増大してきた。

新しい路線が突如現れたというのはそこだけのようだが、今回の要覧、細かな修正がやたらと加えられている。特にJRに多いようだが、中でも目立つのは、線路が付け替えられたことのある区間について、従来は付け替え日が運輸開始実施年月日とされていたのを、旧線の開業日を表示することにして、線路付け替えの日付は摘要欄に移したというもの。例えば信越線の上沼垂〜新潟の運輸開始は従来「昭33. 4.29」だったのが今号では「明37. 5. 3」に修正され、摘要欄に「上沼垂,新潟間線路変更(昭33. 4.29)」と追記されるようになった。

同様に東海道線膳所〜京都も旧線(大谷・稲荷回り)の開業日が記載されるようになっているが、いくらなんでもそれは違うんじゃないかなあ。あと、ここの摘要欄には「大谷,京都間線路変更(大10. 8. 1)」とあるが、これは「膳所,京都間…」のほうが適切だろう。

もう一点おかしな点としては、JR東日本の一番最初、東海道線のところに呉服橋駅(東京駅開業前の仮駅)の記述が登場している。のだが、呉服橋駅があたかも東京駅と有楽町駅の間にあったかのような書き方になっている。実際は呉服橋駅は東京駅の先(神田寄り)にあったのに。まあここをあまり正確に書くと、東京〜有楽町間の開業日が東京駅開業前の明治43年になってしまって不自然ということもあるかも知れないが。


ところで、今年から掲載の岡本製作所別府ラクテンチケーブルの保有会社)、株式の少なくとも54%が岡本姓の人々によって占められている。いわゆる同族会社だろうが、考えようによっては日本で唯一、個人の苗字を冠した鉄道会社ということになる。ちょっと憧れる。